最新の脳科学的観点から(1) ~Newtonより

の脳は他に例をみないスピードで拡大した 

                                  

 アウストラロピテクス(約400万年前 - 約200万年前) 

  アフリカで生まれた初期の人類。

 ホモ・ハビリス(約200万年前)

  アウストラロピテクスにはなかった、言語にかかわるブローカの中枢(BR)がみられる。

  自分を取り巻く世界を感じ取り、言葉を話して自分以外の人に自分の考えを正しく伝える能力が出現した。

  これこそ脳の能力であり、人の「心」を生み出す生物的基礎であった。

 ホモ・エレクトゥス(約50万年前)

  中国の北京原人。ホモ・ハビリスよりさらにはっきりとブローカの中枢の存在がわかる。石器 や火の使用をしていたと考えられている。しかし新人とくらべて大脳はまだ未発達である。

 ネアンデルタール人(約15万年前)

  新人とくらべて脳の大きさはほぼ同じだが、前方(前頭葉)が非常に小さく思考機能も非常に未発達だったと考えられる。BR、月状溝の位置は推定。

 新人(約35000年前)

  化石のクロマニョン人の頭蓋骨に、現代の人の脳をほぼぴったりと重ねることができる。

        35000 年前から現代人の脳はほとんど同じになっていたと考えられる。

 

●これからの脳の進化はどうなるか

 

  過去数十万年の人の脳のサイズからみた進化の爆発的な様子から、これから先何万年も人の脳は巨大化し続けると考える学者もいるが、これは間違っている。

  現代人の直接の祖先であるクロマニョン人(新人とも呼ばれる)が出現してから現在まで数万年の間、ハードウェアとしての脳の進化はほとんど停止している。

        この状態が急に変わることは考えられない。

  しかし、新人が出現して以来、科学技術の進歩にはおどろくべきものがある。

        生物学的存在としての人の脳は、

     実はほとんど変化していないにもかかわらず、人間の地球に対する影響力はすさまじい速度でエスカレートしているのだ。

  何がこの変化を起こしているのだろうか。それは、人間が言葉を獲得して以来つくりあげてきた、「文化」であると考えられる。「文化」は、脳の機能に大きな影響を与えるが、脳の中にあるのではない。

     「文化」は人間集団の産物であり、集団に属するメンバーによって学習され、世代をこえて伝えられる。

     「文化」はある意味で「獲得性遺伝」的な要素をもっている。

  新人が出現して以来の、科学技術の進歩の驚くべき速度や、人間の脳が生み出した「文化」によるものであるといえるだろう。

 

ここ数十年の現代社会を見て思うこと

 

  ただ、昨今の国内外の状況を見ると、人間の本能(種族維持)とかけ離れた行為があまりにも多く、全体として人類滅亡の方向へ向かっているという感が強く、とても人類進化の過程とは思いがたい。暴力・金・SEX・差別・偏見に満ちた社会はとどまるところを知らずスパイラルダウン(やがて破滅する)しているように思われる。

  つまり、人類の本能に何らかの力が働いているように思えるのである。

 

●科学哲学と非局所性~Wikipediaより

 

  非局所性

  この宇宙における現象が、離れた場所にあっても相互に絡み合い、影響し合っているという性質のこと。

  マイケル・レッドヘッドが1987年に解説し、翌年ラカトシュ賞を受けた。 

  

  輻射場と物質の相互作用における非局所性        

  輻射場と物質相互作用における非局所性について。 時空の一点 (r , t ) に加えられた「外力」は、他の点 (r' , t' ) においても物質中に変化を引き起こす。r とは異なるr' に変化が起きることを「非局所応答」と言う

   ホームページでも記しているが、意識のリンクは、この非局所性の一環かと思われる。